2022.03.20

賃料100万円超の賃貸住宅って、住人はどのような人!?

まだまだ続いている、住宅建設ラッシュ。
超少子高齢化が進んでいるにもかかわらず、住宅の増加が続いています。
その建設中の住宅の中には、投資用などの賃貸活用を目的としている住宅も数多くあります。

世間一般の方が思い浮かべる賃貸住宅とは、単身用のワンルームマンションや
2LDK~4LDK程度のファミリーマンションをイメージするかと思います。
また、賃料については、地域格差があるものの、5~6万円程度(ワンルーム等)から
20万円程度(ファミリーマンション)の賃料設定で流通している
賃貸住宅が多数を占めます。

ただ、東京都内や大都市圏などでは、ワンルームでも賃料10万円を超える物件や、
ファミリータイプでは賃料30~40万円という住宅も珍しくありません。

例えば、東京都内や大都市圏などの都心部以外の地域で賃料が月額30万円以上
であれば立派な高級賃貸住宅という位置付けになりますが、
東京や大都市圏の賃貸住宅市場には賃料30万円よりはるかに上の
100万円超の賃貸住宅が存在するのです。
そのような「高級賃貸住宅」は、当然ながら一定の需要があるから建てられるのです。

特に東京23区の一定の地域では、
そもそもの地価や賃貸流通相場が他の地域と大きく異なることから、
月額賃料100万円超の高級賃貸住宅の物件数は比較的多めですが、
それでも年間1200万円以上の賃料を支払う資金力のある方は、
東京都内でも限られたごく僅かの人だと思います。

それでは、100万円以上する賃料を毎月支払う人とはどのような方なのでしょうか。
そもそも、家賃(居住費)だけでも年間1200万円以上支払う人の年収が
1500万円ということは無いでしょうから、最低でも家賃の数倍の年収があることが
想像できます。そのような方々は、私たち一般庶民とはかけ離れた社会的地位の方や
芸能人・著名人・財界人・実業家etc・・・、多種にわたる方々がお住まいなのでしょう。

そのような富裕層の方々が求めている賃貸住宅とは、一体どのようなものなのでしょうか。
高級(高額)賃貸住宅に備わっている条件や、借りる方が要求する条件について、
共通するハイレベルな条件を検証してみました。

1.広さ・開放感

賃料が100万円以上する高級賃貸住宅の住居面積は、
一般的な賃貸住宅の2倍・3倍は当たり前です。
マンションの場合、一般的な3LDKのファミリータイプで約60㎡~70㎡程度です。
4LDK以上の広いマンションでも100㎡程度までが目安かと思います。
それと比較して高級賃貸マンションでは、200㎡超の住居面積は普通で、
物件によっては300㎡を超える規模のものもあります。また、賃貸一戸建の場合は、
敷地面積が1000㎡(約300坪)以上の物件もあり、
お手入れが行き届いたお庭やガーデニングが施されているものなどもあり、
大型車が複数台駐車可能なガレージ付など、広さやスペースは十分に確保されています。

2.万全なセキュリティ(防犯・安全性)

富裕層には守るべき大切なものが沢山あります。
また、建物外観を見れば、高級住宅であると一目瞭然で認識されることから
日常生活においての防犯・セキュリティも大切なポイントとなります。
賃料100万円超の高級マンションでは、防犯カメラやオートロックなどの設置は勿論、
管理会社等による24時間365日有人管理や、
室内外における2重・3重の防犯システムなど
最新のセキュリティ対策が施されています。
尚、近年では、一般的なマンションなどでも、
高レベルのセキュリティ対策が施されていますが、
タワーマンションの棟内上層階のペントハウスには、上層階専用のエレベーターや、
専用のセキュリティなどが施されている物件もあります。

3.室内の設備仕様や内装デザインなど高レベルの品質・性能

住居面積が200~300㎡にもなる住宅には、
バスルームやシャンプードレッサーなど複数設置されている物件は普通です。
また、キッチンも国産・海外製を問わず、
最上級クラスのシステムキッチンが設置されています。
水回り関係以外の設備でも、空調や音響などの日常生活を快適に過ごすための
あらゆる設備が兼ね備えられており
まるでドラマや映画に出てくるような理想的な仕様となっています。
また、建具や床、その他内装建材なども専門家が見ればすぐにわかるような
高級材料を使った仕上げや、隅々まで拘った室内空間となっており、
富裕層の方々の満足を得るための高クオリティが備わっています。

4.自分達に見合う環境を求めている

「高級住宅街」と言う表現がありますが、その言葉の定義は主観的なものであり、
特段定められている要件などはありません。
一般的には富裕層が集まった街やコミュニティを形成している地域を
「高級住宅街」と言いますが、
有名な地域として、東京方面では「田園調布」「高輪」「成城」「白金」
「青山」「恵比寿」「松濤」など、全国的に有名な地域ではないでしょうか。
また、関西地方では、芦屋の「六麓荘」や西宮の「苦楽園」エリア、
大阪市内の「帝塚山」や「北畠」など、
とても立派な住宅が建ち並び、いかにも「高級住宅街」という雰囲気を感じます。
実際、一般庶民と富裕層とでは経済観念や価値感なども異なることから、
それぞれ求める地域環境が異なります。
例えば、芦屋の六麓荘エリアで新築する際は、
「敷地内には10㎡に1本の割合いで植木をしなければならない」
という制限や、そもそもの自治会の入会金が50万円とも言われており、
地域独自の規約があります。
自治会費の入会金については実際のところ不明ですが、
電線地中化や地域内のセキュリティ対策など、
地域の治安や環境維持の上で一定の高額費用が必要ということだと思います。
このように、求める環境や価値感が同一の者同士が集まった結果が
「高級住宅街」となるのです。

以上の通り、全ての条件が兼ね備わらなければ富裕層の方々の
選択肢として選ばれることはありません。
例えば、セキュリティ対策が万全な最新設備仕様が備わった面積300㎡の賃貸住宅が、
工業地域や嫌悪施設が建ち並ぶ地域にあっても誰も借りないと思います。
嫌悪施設が建ち並ぶ地域というのは極端かもしれませんが、
「広さや開放感」「万全なセキュリティ(安全性)」「住宅の品質・性能」「立地・環境」
の全てが揃って、富裕層が求める“価値”が生まれるのです。
どれか一つでも欠ければ、価値や魅力が大幅に低下してしまいます。
実際、高級賃貸住宅はその全てが備わっており、あとは富裕層の個々が
“その中で何が最優先の条件なのか”
を考えた上で、借りる住宅を選別していくことになります。

また、私たち一般人が最初に条件として考える「賃料」について
、富裕層にとっては物件探しの条件の中で優先順位が低いのも特徴の一つです。
富裕層からすれば、妥協して選ぶ賃料80万円の物件よりも、
希望が兼ね備わった賃料100万円の物件の方が遥かに望ましい物件なのです。
一般人からすれば、月々20万円の差額⇒年間240万円の負担差、
莫大な賃料差として捉えるでしょう。
しかし、富裕層はその賃料の差よりも「自身が求めているものなのか」
「希望や要望が適えられるものなのか」が判断基準となり、
金銭的条件は判断基準としての優先順位が低いのです。

賃料100万円の高級住宅、年間賃料1200万円⇒5年住めば6000万円という莫大な賃料。
一般人の感覚からみれば、それだけ高額な賃料を支払うのであれば
一層のことマイホームを購入すれば良いのではないかという発想になるのではないでしょうか。、
当然ながら富裕層にも様々な事情や考えがあり、
購入よりも身軽な賃貸住宅の方が望ましいという考えのもと賃貸を選択している方や、
また、「購入」「賃貸」同程度のクオリティの住宅に住むことを比較した場合、
取得諸費用や維持管理費など、購入するよりも賃貸住宅を借りる方が
コスト面から見ても経済的なのではないかと推測します。
そういう面での経済観念というのは富裕層の方も意識しているものと思います。

高級賃貸住宅。賃料100万円・150万円・200万円・・、
私たち一般人にとって数か月分の生活費になる金額を、
富裕層は住宅賃料(居住費)のためだけに費やしているという現実。
私たち一般人が、突然に莫大な富を得て、そのような高級住宅に住んだとしても、
あまりにも今までの生活とかけ離れているために、落ち着かずに夜も眠れなくなり、
すぐに元の生活が恋しくなるかもしれません。

 

 

 

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令和2年度第3次補正 事業再構築補助金により作成