2022.10.03

空き家に残置された家財処分の効果的な方法

もう住まなくなった空き家や親から相続した実家など、
このような休眠住宅の賃貸活用等を行う際には、
室内に残置された家具・電化製品などの家財道具一式を
処分・撤去しなければなりません。
処分や撤去と言ってもどのような方法がご自身にとって効果的なのか
悩むところではないでしょうか。
先ずは、どのような処分方法があるのか見てみましょう。

1.自分達で家財やゴミを処分する
先ずは、自分達で室内に残置している家財を処分する方法です。
その場合でも次の2通りに方法が分かれます。

1-1.地域のゴミステーションに処分する。
この方法は日常生活に発生するゴミ処分と同じ要領で
家財道具や小物などを分別処分する場合です。
大型ゴミなどは1個あたり数百円という有料での処分となるケースが多いですが、
この方法が処分費用を一番安価に抑えることが可能です。
但し、一回に処分可能なゴミの量や個数の制限があるケースがあり、
室内に残置されている家財道具の量が多ければ、処分の手間暇が大きくなります。

1-2.地方自治体のクリーンセンターへ家財道具を運んで処分する。
各地方自治体にはそれぞれのクリーンセンター(ゴミ処分場)があります。
レンタカー等でトラックやライトバンなどを借りて
積めるだけの家財道具をクリーンセンターへ運んで、
自分達で処分する方法です。
この方法であれば、一度で大量の家財処分が可能となり、
処分費用もレンタカー代と自治体に支払う大型ごみの処分費用程度で済みます。
但し、地方自治体によっては、処分予定の家財などを
事前に写真撮影やリストアップしておかなければならないなど、
事前準備に手間隙がかかる場合もあることから、
所在地の環境局などに事前確認が必要です。

不用品回収業者などの処分業者に依頼する。
よく、ご自宅に投函されているチラシなどでも見かけると思いますが、
処分作業を仕事としている業者に依頼する方法です。
その中でも
「不用品回収業者」「リサイクル業者」「ゴミ処分事業者」「引越し業者」等々・・、
最近は、遺品整理業者など多様な会社があります。
その中でも代表的な業者をご案内致します。

2-1.「不用品回収業者」に依頼する。
よく「無料で引き取ります」というようなチラシ文句で営業活動を
しているような業者です。基本的には、一般家庭の不要な荷物を引き取って、
必要な部品や部材などを回収して残りは廃棄処分するような仕事をしている業者です。
よって、家財道具一式などの処分も有料で受けて貰うことが可能です。
但し、処分費用については、数十万円するケースも珍しくなく、
ご自身でゴミステーションやクリーンセンターへ運んで処分する金額とは桁が違います。

2-2.「リサイクル業者」に依頼する。
ご周知の通り、リサイクルをメインの業務としている業者です。
リサイクル可能な商品は買い取ってもらい、
リサイクル不可の家財道具などは費用を支払って処分してくれます。
ただ、リサイクル業者といっても、一般家庭に残置さている家財道具で値が付くものは数少なく、
値が付いたとしても高額にならない商品が殆どにつき、
事実上は処分費用を支払って家財道具一式を処分してもらうようなケースが多数を占めます。
また、処分費用も「不用品回収業者」とあまり変わらないケースが多いです。

2-3.「ゴミ処分業者」に依頼する。
町内で周っている「〇〇市指定業者」と記載されたトラックで運搬している
ゴミ処分業者です。普段は、毎週曜日指定の家庭ゴミなどを収集していますが、
家財の一式処分なども依頼すれば受けて貰うことも可能です。
ただし、基本業務は、毎週の家庭ゴミ収集につき、家財処分を依頼する場合は
スケジュール調整が必要です。
費用については業者のスケジューに合わせることが可能であれば、
「不用品回収業者」や「リサイクルショップ」よりも少し安価かもしれません。

2-4.「引越し業者」に依頼する。
引越し業者に家財処分を依頼する場合、
原則、引越しに伴う残置物の処分・撤去となります。
また、処分可能な品目にも制限を受けるケースが多く、
家財処分の依頼については限定的となります。
ただ、引越しに伴う家財処分の場合、
単独で依頼する「不用品回収業者」や「リサイクル業者」よりも
安価にて対応可能なことから引越しと併せて家財処分を行う場合は
メリットがあると思います。

3.家財処分方法の選定について
一概にどの方法が望ましいとは言えませんが、費用面で判断するのであれば
圧倒的にご自身で処分する方法が安価で収まります。
しかし、処分する物量が多ければ多いほど、費用目のメリットがある代わり、
処分の手間隙が掛かり、相当な労力・負担となることは言うまでもありません。
また、家財が残置している空き家から遠方にお住まいの場合など、
労力と経済的負担を考えれば何度も行き来することも困難です。
そのような場合は、費用負担は承知の上、処分業者等に依頼するケースも
出てくるかと思います。

3-1.「処分業者」など家財処分を外注する場合
労力と経済的な負担を天秤にかけたとき、
費用は掛かっても処分業者に依頼する方が望ましいと判断した場合、
やはり、複数の業者からの相見積もりをお勧めします。
上記のように、
処分業者でも「不応品回収業者」「リサイクル業者」「ゴミ処分業者」など、
何処が良いかとは一概に言えませんが、家財道具の処分費用は
それぞれの業者によって金額が大きく異なるケースがあり、
複数の業者にて相見積もりを行うことは必須です。
(各社、作業人員数や運搬トラックのサイズ・台数など、
作業時の導入タイミングなども異なり、
それぞれの方法で10~15万円程度の金額が変わる場合があります。)

参考)
一般的な一戸建住宅の家財処分一式の費用は概ね30~40万円程度の見積が多いです。
(そのままの状態でも日常生活が可能な程度の家財が残っている場合)

4.まとめ
家財処分も業者に依頼すれば産業廃棄物となり、処分費用が高くなりますが、
ご自身にて処分を行えば、家庭ごみの扱いとなり、
地域の市区町村にて定められた方法での処分が可能です。
しかし、実際のところは、処分の手間・労力が苦になり、
費用を掛けてでも各種業者に依頼している方々が多いのが実情です。

今回、空き家の家財処分方法についてご紹介させて頂きましたが、
具体的に家財処分をご検討の方は、ご自身のご事情や残置されている家財の状況と
照らし合わせてご検討頂ければと思います。

 

 

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